血尿が原因で検査を受けると、腎臓がんと診断されることが多いのですが、最近は血尿がなくても、腹部エコー(超音波検査)で腎臓がんが発見されます。治療は腎臓の摘出手術、インターフェロンの注射が有効です。
質問表
以下の質問について、あなたにあてはまる回答に○をつけ、その点数(カッコ内の数字)を合計し、判定表を見てください。
| 問 | チェック項目 | 回答(点数) |
|---|---|---|
| 1 | 血尿が出る | はい(5) いいえ(0) |
| 2 | 尿検査で尿潜血が陽性 | はい(3) いいえ(0) |
| 3 | 微熱がある | はい(2) いいえ(0) |
| 4 | 貧血になってきた | はい(1) いいえ(0) |
| 5 | タバコを吸う | はい(2) いいえ(0) |
| 6 | 脂質が多い物を食べる | はい(1) いいえ(0) |
| 7 | 体重が急に減った | はい(1) いいえ(0) |
| 8 | 疲れやすくなった | はい(1) いいえ(0) |
| 9 | 精索静脈瘤(せいさくじょうみゃくりゅう)がある | はい(1) いいえ(0) |
| 10 | 腹部エコーで腎臓に異常なし | はい(−5) いいえ(0) |
判定表
| 合計点数 | 判定 | 対策 |
|---|---|---|
| 0〜3 | 問題なし | 特になし |
| 4〜7 | 腎臓がんの可能性あり | 診察を泌尿器科の専門医で |
| 8〜 | 腎臓がんが疑わしい | 早急に泌尿器科の専門医で検査を |
解説
腎臓がんには、成人に発生する腎細胞がんと小児に発生するウイルムス腫瘍(しゅよう)などがありますが、そのうち80%を占めるのが腎細胞がんです。腎細胞がんの症状として血尿、腎腫瘤(じんしゅりゅう)、腎疼痛(じんとうつう)が昔からいわれていますが、3分の2の人は血尿だけが現れます。腫瘤形成、疼痛を伴うようになると「進行がん」のことが多いようです。
また、微熱、脱力感、体重減少、食欲不振、貧血、血沈の異常など種々の症状を示すこともあります。腎細胞がんは、日本人では増加傾向にあり、脂質の摂取増との関係があるともいわれています。
血尿は重要な症状です。がんが尿管への出口に近い腎臓の中心部に発生すると出血し、血尿が出やすいのですが、腎臓の外側部にできる場合、血尿はがんが大きくなるまで出ません。
血尿が見られない小さながんでも、最近では腹部エコーの発達により発見できるようになりました。健康診断に腹部エコーが取り入れられるようになり、早期がんの段階での発見が多くなりました。
治療は腎臓の摘出手術です。腎臓は2個あり、片側を摘出しても、残った腎臓には予備能力があるので、代償することができます。このため、腎臓の機能障害は起こしません。
また、他の臓器などへ転移があっても、インターフェロンの注射が有効とされています。
腎臓がんは早期に発見することが大切です。腹部エコー検査を年1回は受けることをお勧めします。
(文:石井 泰憲)