腹圧性尿失禁とは
腹圧性尿失禁は、お腹に力が入った(腹圧がかかった)ときに、尿が漏れてしまう状態です。膀胱や尿道を下から支えている「骨盤底筋」という筋肉がゆるむことで、尿道をしっかり締めておくことができず、ふとした拍子に尿が漏れてしまいます。
女性に多くみられ、出産や加齢、閉経に伴うホルモンの変化などが関係します。男性でも、前立腺の手術のあとに起こることがあります。命に関わる病気ではありませんが、外出や運動を控えるようになるなど、生活の質に影響しやすい症状です。ひとりで抱え込まず、お気軽にご相談ください。
腹圧性尿失禁の症状
症状は大きく3つのタイプに分けられます。
- 咳やくしゃみをしたときに漏れる
- 大きく笑ったときに漏れる
- 重いものを持ち上げたときに漏れる
- 走ったり、階段を上り下りしたりしたときに漏れる
- 椅子から立ち上がったときに漏れる
いずれも、お腹に急に力が入る動作のときに起こりやすいのが特徴です。安静にしているときや横になっているときには起こりにくく、漏れる量は少量のことが多いとされています。
腹圧性尿失禁の検査・診断
検査は、その時の状況に応じて必要なものを組み合わせて行います。まず問診で、どのような場面でどのくらい尿が漏れるか、出産の経験や持病などをうかがい、お腹に力が入ったときに漏れる腹圧性尿失禁か、急な尿意で漏れる切迫性尿失禁か、その両方が混じったタイプかを見分けていきます。あわせて尿検査を行い、膀胱炎や結石などほかの病気が隠れていないかを確認します。
さらに、ご自宅で排尿の時刻と量を記録していただく排尿日誌や、超音波(エコー)検査で膀胱や腎臓の状態・残尿の量などを調べ、尿失禁のタイプや治療方針を見極めていきます。
エコー検査では、骨盤底筋を正しく動かせているかどうかもあわせて確認します。
必要に応じて、パッドの重さの変化で尿漏れの量を調べる検査や、より詳しい精密検査を追加することもあります。
腹圧性尿失禁の治療
治療は、まず骨盤底筋トレーニングから始めるのが基本です。特に症状が軽度〜中程度の方は、ゆるんだ骨盤底筋を意識して鍛えることで、尿道を締める力の回復が期待できます。あわせて、体重の管理や便秘の改善など、お腹に負担をかけにくい生活習慣についてもご案内します。
お薬で尿道を締める力を補助する治療を組み合わせることもあります。また、ご自身でのトレーニングが続けにくい方や効果を実感しにくい方には、椅子に座ったまま磁気で骨盤底筋にはたらきかける治療(スターフォーマー)もご用意しています。これらで十分な改善が得られず、症状が強い場合には、ゆるんだ尿道を支える手術が選択肢となることもあります。手術が望ましいと考えられる場合は、連携する医療機関をご紹介します。デリケートな内容だからこそ、女性の方も相談しやすい環境づくりを大切にしています。
費用の目安
保険が適用されない自費診療の料金です(税込)。診察料などが別にかかる場合があります。
スターフォーマー
| コース | 費用 |
|---|---|
| 通常コース | 4,400円 |
| トライアル | 1,100円 |
骨盤底筋外来
| 項目 | 費用 |
|---|---|
| 初回 | 5,500円 |
| 2回目以降 | 3,300円 |