パイプカットとは
パイプカットは、精子の通り道である「精管(せいかん)」を切断・遮断することで、射精しても精液の中に精子が出ないようにする、永続的な避妊を目的とした手術です。当院では、入院の必要がない日帰りの手術として行っています。
この手術は将来にわたって避妊効果が続くものであるため、受けていただくにあたっては、ご本人だけでなく配偶者(パートナー)の同意が必要です。また、保険の適用されない自費診療となります。
手術の方法
局所麻酔をしたうえで、陰嚢の皮膚を小さく切開し、左右の精管を確認します。精管を切断し、糸で結ぶ(結紮)・焼く(焼灼)・専用のクリップで留めるなどの方法で、再びつながらないように処置します。
手術にかかる時間は、通常20〜30分程度です。入院の必要はなく、日帰りで受けていただけます。
避妊効果について(効果と限界)
パイプカットは高い避妊効果が期待できる手術ですが、100%の避妊を保証するものではありません。また、手術を受けたその日から避妊効果が得られるわけではない点にも注意が必要です。
精液の中の精子が完全に消失するまでには、通常2〜3か月ほどかかります。この期間は避妊効果が十分ではないため、コンドームなど他の避妊方法を併用してください。避妊効果が得られたかどうかは、術後に精液検査を行って確認します。
性機能・ホルモンへの影響
パイプカットを受けても、勃起・射精・性欲に基本的に影響はありません。射精される精液の量もほとんど変わりません。
また、男性ホルモン(テストステロン)の分泌や体調に影響することもありません。「手術によって男性としての機能が落ちるのでは」とご心配される方もいますが、その点はご安心ください。
将来の妊娠を希望される方へ(可逆性について)
パイプカットは、原則として永久的な避妊手術です。将来的に「精管再建術」によって妊娠する力(妊孕性)を回復できる可能性はありますが、必ず成功するとは限りません。
そのため、将来お子さんを希望される可能性が少しでもある場合には、手術を受けるかどうかを慎重に検討する必要があります。ご不安な点や迷いがあれば、どうぞ遠慮なくご相談ください。
起こりうる合併症・リスク
手術に伴い、次のような合併症が起こる可能性があります。
- 術後の痛み・腫れ・内出血
- 創部(傷口)の感染、血腫(血のかたまり)の形成
- 精巣上体炎
- 慢性的な陰嚢部の不快感や痛み(まれ)
- 切断した精管が再びつながることによる避妊の失敗(非常にまれ)
手術後の注意点
- 手術当日は安静を保ち、激しい運動や飲酒は控えてください。
- 手術後の数日間は、陰嚢部を圧迫したり冷やしたりすることで、腫れや痛みをやわらげられます。
- 強い痛みや腫れ、発熱、出血が続く場合は、早めに受診してください。
パイプカット以外の避妊方法
避妊にはさまざまな方法があります。パイプカットを検討する前に、次のような選択肢もあわせてご検討ください。
- コンドーム
- パートナーによる避妊(低用量ピル、子宮内避妊具など)
- そのほかの一時的・可逆的な避妊方法
パイプカットをご検討の方は、ご相談ください。手術の内容やリスク、術後の流れについて、医師が丁寧にご説明したうえで進めていきます。
費用の目安
保険が適用されない自費診療の料金です(税込)。診察料などが別にかかる場合があります。
日帰り手術
| 手術 | 費用 |
|---|---|
| パイプカット | 110,000円 |