膀胱がんは、血尿が初期症状です。早期がんは内視鏡手術のみで治療できますが、進行がんでは、膀胱を摘出しなければなりません。1回でも血尿が出たら、早く泌尿器科専門医で検査を受けてください。
質問表
以下の質問について、あなたにあてはまる回答に○をつけ、「はい」の数を合計し、判定表を見てください。
| 問 | チェック項目 | 回答(点数) |
|---|---|---|
| 1 | 赤い尿(血尿)が出たことがありますか | はい(4) いいえ(0) |
| 2 | 尿検査で潜血がありますか | はい(2) いいえ(0) |
| 3 | 膀胱結石、膀胱炎になったことが、ありますか | はい(1) いいえ(0) |
| 4 | 染料やシンナーのような揮発性物質を吸うことが多いですか | はい(3) いいえ(0) |
| 5 | ワラビ、ゼンマイをよく食べますか | はい(1) いいえ(0) |
| 6 | タバコは吸いますか | はい(2) いいえ(0) |
判定表
| 合計点数 | 危険度 | 対策 |
|---|---|---|
| 0〜1 | ない | 心配なし |
| 2〜3 | やや高い | 血尿あれば検査を |
| 4以上 | 高い | ただちに泌尿器科医で受診 |
解説
膀胱がんは、膀胱の粘膜に発生するがんで40歳以上の人に多くみられ、男性に多く女性の3倍以上で、泌尿器科では、最も頻度の高い悪性腫瘍です。腹痛、発熱などは伴わない血尿が初期の症状です。
血尿は1、2回で、放置しておいても自然に治まってしまうことが多いので、手遅れにならないように早期に診察を受けることが大切です。検診の尿潜血から発見されることもあります。膀胱鏡検査を行うと、たいていは診断をつけることができます。
膀胱がんは、性質や状態によって治療法が違ってきます。早期がんで浸潤がなければ、開腹する必要はなくて、内視鏡だけで切除することができます。しかし膀胱がんは、最初のがんの場所とかけ離れた別の部位の膀胱粘膜にもできることがあり、再発率が高いのが特徴です。
このため治療後も定期的に検査をする必要があります。頻繁に検査をしていれば、再発があっても、内視鏡だけで切除でき、膀胱を残すことができます。
浸潤性の膀胱がんでは、放置すると血尿が膀胱に詰まって苦しんだり、水腎症を合併することもあります。また、転移を起こすと生命にかかわるようになります。このため、膀胱を摘出することになります。膀胱がんは抗がん剤の治療が比較的効果があるとされているので、抗がん剤と手術、放射線照射などを組み合わせて治すことができます。
膀胱を残すにこしたことはないのですが、それには早期発見が重要です。血尿が1回でも出たら、その後消えても、すぐに泌尿器科専門医に受診して下さい。
(文:石井 泰憲)